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運転資金の銀行借り入れを返済しなくていい方法!?

気になる経営・税務

梅雨にもなっていないのに、気温は真夏の日々で先が思いやられますね。

本日は、銀行融資のお話を少々。

多くの中小企業の皆さまは銀行から現在融資を受けておられたり、またはそのご経験がおありかと思います。銀行融資では資金使途が重要視されます。資金使途とは大きく言えば設備資金か運転資金かということです。

 

今回は【運転資金】について考えてみたいと思います。

資金使途が運転資金の時、皆さんの会社ではどのような形で借り入れをされていますか?

返済期間は、5年ですか? 7年ですか? 金利はどのくらいでしょうか?

 

銀行借り入れは、分割で月々返済していく場合、会社の経理上金利は経費に算入できますが、元金の返済部分は経費にはなりません。

では元金の返済原資はというと

  売上—経費=利益 

  この「利益」から「(法人税等の)税金」を差し引いた残りとなります。

実際には、そんなことを考えながら支払うことはなく、あくまで計算上の話ですが。

 

例えば1000万円借り入れしたら

月々返済していくとします。

その借入金の元金1000万円を返済するのにおおむね利益はいくら必要ですか? 

1000万円ですか?

違います。税率を例えば35%とすると、1000/(1-0.35)=1,538万円 なんです。 

1000万円を返済するには、1,538万円の利益が必要なのです。

(ただし売掛金、買掛金、在庫等は考慮してません)

何が言いたいのかといいますと、返済って結構大変なんですよね。

だって、1000万円返済するのに、約1.5倍の利益がそのためだけに必要になるんですよ。

借り入れがあると、超えるべき業績(利益)と厳密には資金繰りのハードルが高くなっていきます。

 

運転資金を返済しなくていい方法がある?

銀行借入金を5年とか、それ以上の長期で借りると、分割で月々返済していくと上のような状況になります。

では、運転資金を短期で借りたらどうなるか?短期とは例えば半年とか3か月とか・・・返済期限が1年以内に到来するものです。

短期借り入れは一般的に【手形貸付】といわれます。

この場合よくあるのが、金利は借入時に一括で支払い、元金は期限に一括で支払ます。

この手形貸付でよく行われるのが、「ころがし」というやつです。

元金の返済期限が来ると【手形の書替】だけして返済期限を延ばすことで結果として返済しないという方法。

するとどうなるかというと、返済しないのだから、資金繰りを圧迫しません。

だから、資金繰りを考えると、運転資金は短期で借り入れするほうがベターですね。

まずはそういう仕組みがあることを知っておくことが重要です。

 

では、どの会社も運転資金を短期で借りることができるのか?

残念ながら、そこまで簡単ではありません。

短期借り入れは銀行の審査も、かなり厳しく業績がある程度良好でないとできません。

 

たとえ短期借り入れを実行できたとしても、業績が悪くなれば手形の書替を断られる事態もあります。その際には、一括返済を迫られるというよりも長期借入金に切り替えるのが一般的ですが。

 

どの会社も銀行がOKしてくれるわけではありませんが、このような方法もあることは知っていて損はないでしょう。

業績が悪くない会社は、ご興味があれば銀行に相談または交渉してみてはいかがでしょうか?

 

 

 

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